ハッピーは、2歳で3匹の子犬を生んだ。
母犬は、おっぱいを飲ませながら始終子犬のお尻をなめて刺激し、オシッコやウンチをきれいにしてやることをご存知だろうか?
子犬は2ヶ月間、我が家で育て、やがて川上村の川上犬保存協会にお返しにいく。200人以上の里親候補が待ち望んでいるからだ。ネットや業者を介した取引は一切ないが、里親になる家族は、保存協会の維持にいくばくかを出資する。
川上村にお返しにいく直前、和田中学校の校長をやっていた私は、妻と二人で3匹を段ボール箱に入れ、和田中の中庭に連れて行った。
生徒たちと交流させるためだ。受験期の3年生をはじめ、200人の子どもたちが代わる代わる抱っこしたから、子犬たちも興奮気味だった。
09年12月29日。
ハッピーは、4歳にして再び、一人っ子の子犬の母となった。
日本では、これから益々独居世帯が増える。
一人暮らしの女性は猫を飼いたがるし、老人たちは益々犬を飼うようになるだろう。
あなたも、町中で、犬を散歩させている老人を見て、ご主人と犬との顔が似ていることに、そっと微笑んだ経験があるはずだ。
まことに失礼な話かもしれないが、けっこう、似ていることが多い。
なぜか?
人間は、一緒にいるものに似る。
同じ屋根の下で始終暮らしていると、前述した、「名前」を呼ぶという音波での交流だけでなく、じつは、分子、原子、素粒子レベルでも交流しているのだ。
風水で、「気」の合うグッズやインテリアや樹木を自分のラッキーアイテムとして身の回りに置くようアドバイスするのも同じ理屈だろう。
夫婦が長年連れ添うと、顔が似るのも。
だから、どんな犬と暮らすかは、けっこう侮れないテーマなのだ。
●次回は、「子育ての常識と脱常識」をお届けします。
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藤原和博 Kazuhiro Fujihara


