2010.07.30

「やってみせ 言ってきかせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」

山本五十六(軍人)

どこの会社にも最近増えているのが「聞いてません」「教えてもらってません」「教えてくれればできたのに」と言う若い部下。こちらは先輩や上司のやることを見て真似して失敗しながら仕事を覚えた世代なので、これがゆとり世代か?! と思いがちなのですが、五十六によればそうではないようです。 部下というのはまずお手本を見せ、見せるばかりではなく口で教えて、1回一緒にやってみて、さらに誉めないとひとりで仕事をやるようにはならないものなんですね。 何を贅沢な、と思ってしまいますが、名将の名言ですから、心に留めて損はありません。コノヤローゆとり世代! と怒る前に手とり足とり教えてみましょう。叱り飛ばすのはその次です。

出典『思わず知りたくなる! 日本の名言141』(学研)

2010.07.29

「つまづく石でもあれば私はそこでころびたい」

尾形亀之助(詩人)

大人になると失敗しなくなるものです。いろんな経験をしてトラップポイントがわかるということもありますし、失敗を恐れて冒険をしなくなるということもあります。
若い頃なら当たって砕けろ精神で臨んでいた仕事も、いい年をして砕けると恥ずかしいので用心深くなります。仕事以外にも恋だって、買物だってなるべく失敗しないように。
今日の名言を自分の詩集の1行目に書きいれた尾形亀之助も、そんな自分に嫌気がさしていたのかもしれません。
たまには冒険して、ちょっと痛い目に遭うのもいいですよね。特にいまは夏。ひと夏の経験といいますし、冒険としゃれこもうではありませんか。

出典『尾形亀之介詩集』(思潮社)

2010.07.28

「砂漠で牡丹は育たない」

老舎(小説家)

老舎は中国の小説家。北京の街と人をこよなく愛し、北京之花、人民小説家と称えられました。さて、老舎が遺した名言がこちら。経験なくして人は育たない、ということの比喩です。
本人が失敗を恐れるあまり尻込みする場合もありますが、最近意外と多いらしいのが、部下の失敗を恐れるあまり上司がすべてを取り仕切ってしまうパターンだそう。一から十までお膳立てすれば失敗は少なくて済みますが、部下の経験値はいつまでたっても上がらない、という悲劇を招いてしまいます。
部下が失敗しないよう手を回すのではなく、失敗したときすぐに手を打てるよう準備しておく。部下には何でも経験させてみる。それがいま求められている上司像なのかもしれません。

出典『駱駝祥子(ロートシアンツ)』(岩波書店)

2010.07.27

「過去について嘘をつくな」

レオナルド・ダ・ヴィンチ(芸術家・科学者)

どんなに長くつきあっていても、自分の全てを誰かが知っているということはありませんし、その逆もまた然りです。
しかし、誰も知らないだろうからと自分の過去を改竄することだけはやめましょう。
他人に話すときついつい話が大きくなってしまう。それはよくあることではありますが、本当のことを結局自分は知っています。過去の自分を等身大で話せなければ、いまの自分のことも正当には評価できません。いまの自分を愛するためにも、過去の自分に嘘をつかないようしたいものです。

出典『知をみがく言葉』(青志社)

2010.07.26

「人生を支配するのは幸運であり、英知にあらざるなり。」

キケロ(哲学者・詩人)

ローマ時代の哲学者、キケロの名言です。
「大学は出たけれど」というフレーズがはやったのは遥か昔、戦後の混乱期のことでしたが、いまも通用する気もします。良い大学を出たから人生うまくいくわけではありませんし、勉強ができれば良いというものでもありません。我々の人生を左右するのはキケロ曰く"幸運"なのです。
ところで、幸運の女神は逃げ足が速いと言いますから、つかまえるには努力が必要。女神と見たらつかまえる反射神経、逃げられてもあとを追う脚力、それらを鍛える努力を日々怠らない人だけが、幸運を手に入れよい人生を送ることができるのです。

出典『ポケットに名言を』(角川書店)

2010.07.23

「ほんとうにいい人ね。いい人はいいね。」

川端康成(作家)

ノーベル文学賞作家・川端康成のシンプルで素直な名言です。 川端康成は小学生で両親・祖父母に死に別れました。親戚もほとんどなく、天涯孤独の身の上だったので、若いころから苦労もしたでしょうし、その分、他人の優しさが身に沁みたはず。 そんな苦労人・川端が実体験を元に書いたのが、歪んだ孤児根性に嫌気がさした学生が旅に出て、踊子の素直な優しさに心が洗われる経験をする『伊豆の踊子』。この名言はその一節です。 都会の荒波に揉まれ、海千山千の駆け引きをするのも仕事の醍醐味。でも毎日そればかりだと疲れてしまうので、たまには「いい人」度100%で相手も自分も心なごめるやり取りをしてみるのはいかがでしょう? 

出典『伊豆の踊子』(岩波書店)

2010.07.22

「主人は一家の規範なり」

安田善次郎(明治期の実業家)

安田善次郎は現在のみずほフィナンシャルグループ、損保ジャパン、明治安田生命などを興した実業家。芸術の愛好家でもあり、その血はひ孫のオノ・ヨーコに受け継がれました。 さて、そんな安田の名言は、一見ごく普通かもしれません。しかし今の時代、一家の規範であるということは難しいもの。まずは妻子の尊敬を集めなければ、本人がいくら「俺が規範だ」といっても話になりません。そしてこれは会社でも同じです。部長はその部署の、課長はその課の主。部下の信頼を得て、規範として振る舞いたいところです。 とはいえ上司も人間。規範であることに疲れたときは、「五十、六十は鼻たれ小僧 男盛りは八、九十」という名言も併せて思い出してください。これも安田善次郎が言ったとされる言葉。できる男は厳格な中にも遊び心を持っています。

出典『安田善次郎翁家訓の銘』(PHP研究所)

2010.07.21

「この天命は論ずべからず」

山片蟠桃(江戸末期の商人・学者)

山片蟠桃は50歳を過ぎて仕事を終えた夜中に勉強をし、この言葉も載っている『夢ノ代』をまとめました。 この名言は「よく働き、よく学ぶ人は成功するものだ。しかし、努力を重ねてもうまくいかないことがある。それはもう神のみぞ知るところだ」という話がまずあり、「この天命は論ずべからず=天の差配は黙って受け入れなさい」と続けられています。 努力をすればすべてうまくいくわけではありません。でも、毎日を素晴らしいものにしたければやはり日々の努力を怠らず、うまくいかなかったとしても「神様のいたずらだな」と笑い飛ばすぐらいの心の強さを持ちたいものです。

出典『夢ノ代・雑論』(新潮社)

2010.07.20

「青い種子は太陽の中にある」

ジュリアン・ソレル(『赤と黒』の主人公)

夏です。梅雨はどうやら終わったようですね。梅雨の置き土産のような集中豪雨に見舞われた地域の皆様におかれましては、一刻も早い復興とご無事をお祈り申し上げます。 集中豪雨には驚かされましたが、夏が始まるには梅雨がつきもの。激しい雨は時に大きな被害をもたらします。しかし終わらない梅雨はありません。苦労を経た先には輝かしい希望が必ず存在しています。世知辛い世の中ですが、明日への希望を持って頑張りましょう。

出典『赤と黒』(新潮社)

2010.07.16

「ビジョンをしっかり把握し、貫き続けること。それこそがリーダーシップの本質です」

ロナルド・レーガン(元米国大統領)

俳優だったレーガンはこの本質を撮影現場で学んだそうですが、「撮影現場に限らず、いたるところにおいて」とこの言葉に続けて言っています。確かに、部下が上司に求めることは「指導力」「決断力」だというアンケート結果も(フルーツメールランキング 2008.4.3調べ)。部下は現場の手綱をとるのに夢中ですから、上司としてはその働きぶりを認めつつ、我々がどこに行こうとしており、そのためにどうすべきかを常に考え、その道筋に沿って部下を導きたいものです。そんな上司のためならば、部下は身を粉にすることも厭わないのではないでしょうか。

出典『ハーバード流 リーダーシップ「入門」』(ファーストプレス)

2010.07.15

「世の中で、百歩先の見える者は変人扱いをされる。五十歩先の見える者の多くは犠牲者になる。ただ一歩先の見える者のみが成功者となるのだ」

小林一三(実業家)

阪急電鉄や宝塚歌劇を興した天才実業家・小林一三の名言です。 リーダーたるもの、目の前のことより遠くまで見えるのは大事。でもあんまり遠くを見据えてもうまくいかないもの。
ときに、「一歩」と言われると何を思い出しますか? たとえばアポロ13号の月面着陸は人類史に輝く偉大な一歩でした。マルタ会談は冷戦終結への大いなる一歩でした。しかし、その一歩ははるか彼方から一足飛びに踏み出された一歩ではありません。じっくり積み上げられたものの上に的確に踏み出された、非常に堅実な一歩なのです。右足を踏み出し、次は左足。規則正しく積み重ねられる「一歩」に敵うものはありません。

出典『社長、曰く』(幻冬舎メディアコンサルティング)

2010.07.14

「思えば恥の多い人生でございました」

つかこうへい(劇作家・演出家)

「銀ちゃあーん」の『鎌田行進曲』、「みんなで幸せになろうよ!」の『熱海殺人事件』など、多くの名作を手がけたつかこうへいさん。今日は惜しまれつつ亡くなったつかさん最期の「名言」。 演劇界の革命児と謳われ、豪傑エピソードには事欠かないつかさんですが、しかしお別れの言葉は少年のようなナイーブさと自省の眼差し、遺していく人々への愛情にあふれています。
仕事でも引き際は大事ですよね。引き際に周りの人への感謝と自省の気持ちを爽やかに述べられる。そんな「イイ男」でありたいものです。

出典 つかこうへいさんの遺言

2010.07.13

「この世に客に来たと思え」

伊達政宗(武将)

伊達男の語源となった伊達政宗は幼いころ片目を失明し、そのためか母にも愛されず、不遇の幼少時代を送ったといわれています。そんな政宗が残した名言がこちら。
常に誰かに愛されたい、認められたい、ほめられたい、そんな欲求を持つのが人間。でもその欲望が過ぎると「誰も何も認めてくれない」と不満だらけになってしまう危険性も。
そんなときこそこの言葉の出番。お客として長い間お邪魔しているんだから、少しでも親切にしてもらったら儲けもの。そんなふうに肩の力が抜ければ、毎日がもっと楽しくなるはずです。

出典『伊達政宗五条訓』(PHP研究所)

2010.07.12

「風立ちぬ いざ生きめやも」

堀辰雄(作家)

4月、5月、6月と過ぎて、新入社員の皆さんもそろそろ独り立ちの季節。今年の新人はいかがですか? 「まじめで爽やかでなかなかよろしい!」と思っていたら突然辞めると言い始める。理由が「(ささいな)人間関係」だったりする。それが昨今の若者ですから油断はできません。とはいえそこで打たれ弱さを叱っても仕方ないので、悩める若人にはこの言葉を贈ってみては? 「風が立った。生きていけるとは思えないけど、さぁ、生きていこう」というニュアンスです。暑い日に吹き抜ける一陣の風の爽快感、それだけのことも考え方次第で日々を頑張る糧にできる。そんなことを伝えてくれる上司は素敵です。

出典『風立ちぬ』(新潮社)

2010.07.09

「悪を罰しないのは、悪いことをしろと命じているようなものだ」

レオナルド・ダ・ヴィンチ(芸術家・科学者)

部下がミスをした。しかも隠そうとしている。さあどうする? ガミガミ注意して嫌がられるのも何だし、スルーできるものならしてしまおうか。という気になるかもしれません。でも、放っておけばきっと同じ失敗を繰り返すことでしょう。知っていて叱らないのはまさしく「もう1回同じことで間違えてもいいよ」と言っているようなもの。ここはダ・ヴィンチの教えに従って、ピシっと言ってあげましょう。ネチネチ怒ると嫌な上司になってしまいますから、あっさりはっきりお願いします!

出典『知をみがく言葉』(青志社)

2010.07.08

「ここがロドスだ、ここで跳べ!」

ギリシア故事

突然ですが梅雨ですね! 雨が降って憂鬱な上に仕事も人間関係もうまくいかない。そうなると、「ここは自分の居場所じゃない」と転職を考える人もいるかもしれません。でも待って! 遠い昔のギリシア、「俺はロドス島ではすごく高く跳べたんだ」。そう自慢した陸上選手に周囲の人は口ぐちと「ここがロドスだ」と言いました。そう、ここでできないものはどこへ行ってもできないのです。あなたが活躍する場所はほかでもない"ここ"。逃げないで、あきらめないで、活躍の場はここと心得て立ち向かいましょう。転職を考えるのはその後でも遅くはありません。

出典『イソップ寓話集』(岩波書店)

2010.07.07

「大きいも小さいもあるもんか。乗ればいいじゃないか」

ホールデン・コールフィールド(キャッチャー・イン・ザ・ライ)

今日は永遠の青春文学『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の一節。3日間の放浪の旅の末、妹に会いにいった主人公。回転木馬に乗りたいけれど恥じらう妹を勇気づけた一言です。
もう●●歳なのに年甲斐もなく。......なんていろんなことを諦めがちな私たちですが、そんなときこそ「大きいも小さいもあるもんか」の心意気で、好きなことは好きと主張する勇気を持ちたいもの。
年齢なんて問題にしちゃいけません。さあ、今日もあなたらしく頑張ってください!

出典『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(白水社)

2010.07.06

「我事におゐて後悔せず」

宮本武蔵(剣豪・兵法者)

剣豪・宮本武蔵の名言です。剣の腕前は言わずもがなの武蔵ですが、水墨画や工芸の世界でも名作を残しました。そんな多芸に秀でた武蔵が残した一言からは、物事から逃げずに向かいあう揺らぎない心構えがひしひしと伝わってくるようです。
大事なプレゼンに臨むとき、大きな商談の前、つい腰が引けたり不安になったりすることもありますよね。でもそういうときこそ、「後悔せず」の心持ちで挑むことが必要なのかも。できる限り準備万端整えたら、さあ出陣です。大丈夫、準備は完璧。心安らかに今日も一日頑張りましょう。

出典『五輪書』(岩波書店)

2010.07.05

「天才とは、いつでも自身を駄目だと思っている人たちである」

太宰治(小説家)

「人間失格」が代表作。うぬぼれ屋でシャイでプライドが高くて飲んだくれな無頼派作家・太宰治のナイーヴな名言。
自身も天才小説家と持てはやされた太宰でしたが、心の中ではつねに強気と弱気がせめぎあい、言い知れぬ不安にさいなまされていたようです。
自分は駄目な人間だと思うからこそ目標を目指して努力する。その積み重ねが花ひらいたとき、人は「天才」と称えられるのかもしれません。

出典『きりぎりす』(新潮社)

2010.07.02

「負い方一つで重荷も軽い」

ヘンリー・フィールディング(イギリスの劇作家、作家)

大地主のところで捨て子として発見された赤ん坊の男の子。トム・ジョウンズと名づけられた男の子は元気でやんちゃに育ち、魅力的な男性になる。そんな彼のまわりに巻き起こる恋愛、事件を描いた傑作小説の作者がフィールディング。この言葉から思うのは、覆いかぶさる困難も向き合い方ひとつで軽くもなれば重くもなるということ。つらいことがあるとどうしても考えが凝り固まりがち。すこし視点をずらすことで、活路を見出すことができるのかもしれません。

出典『トム・ジョウンズ』(岩波書店)

2010.07.01

「『なんかいいよね』禁止」

谷山雅計(コピーライター、クリエイティブディレクター)

東京ガスの「ガス・パッ・チョ!」や資生堂のTSUBAKIなどの広告を手がけた谷山さん。氏の仕事に対する考え方や発想法を著した本の中にあった、印象的な言葉がこちら。発想法という技術ではなく、常に「なぜ」と考えることができる発想体質人間になることで、良いアイデアが生まれるのだといいます。これは何もクリエイティブな仕事に限らず、どんな仕事でも成果を上げるために大切な心構えな気がします。今日はひとつでも「なぜ●●に対して、私は○○と思ったのか?」と、ネタを見つけて、その理由を突き詰めてみてはどうでしょうか。思考のレッスンが、毎日の仕事に役立つはずです。

出典『広告コピーってこう書くんだ!読本』(宣伝会議)

 
presented by 幻冬舎メディアコンサルティング