納税上級者が資産を増やす

(2011/1/24)

今回の相談者
IT企業社長(車好き) (45歳)


平成23年度税制改正を確認しよう <その1>


税理士: 平成22年12月16日(木)、平成22年度第24回税制調査会が開催され 『平成23年度税制改正大綱(案)』(135頁)が公表されました。その後、臨時閣議で決定されました。

車好き社長: 法人税については減税されると聞きましたが、その他の税についてはもっぱら増税のようですね。

税理士: そのようですね。今回は、『平成23年度税制改正大綱』から、社長が気になりそうな点に絞って、いくつか眺めてみることにしましょう。

車好き社長: よろしくお願いします。

税理士: まず、更正の請求についてです。大綱の文章をそのまま読んでみます。


第2章 各主要課題の平成23年までの取組み
1.納税環境整備
(4)更正の請求
 納税者が申告税額の減額を求めることができる「更正の請求」については法定外の手続きにより非公式に課税庁に対して税額の減額更正を求める「嘆願」という実務慣行を解消するとともに、納税者の救済と課税の適正化とのバランス、制度の簡素化を図る観点から、更正の請求を行うことができる期間(現行1年)を5年に延長し、併せて、課税庁が増額更正できる期間(現行3年のもの)を5年に延長します。
 これにより、基本的に、納税者による修正申告・更正の請求、課税庁による増額更正・減額更正の期間を全て一致させることとします。
 また、当初申告時に選択した場合に限り適用が可能な「当初申告要件が設けられている措置」については、事後的な適用を認めても問題がないものも含まれていることを踏まえ、更正の請求を認める範囲を拡大します。
(出典:『平成23年度税制改正大綱』)


車好き社長: 更正の請求とはなんですか?

税理士: 納税した金額に誤りがあって、多く納め過ぎていた場合、その過大だった部分を返金してもらえる制度です。

車好き社長: これまでは、そのことに気づくための時間が1年間しか与えられていなかったのですか?

税理士: そうなのです。現行、厳密には納税者に与えられている、いわゆる気づける時間は1年間で、課税庁側は3年間となっています。

車好き社長: やはり、税法は税務署にとって有利に働くようにできているのですね。

税理士: ここだけ見るとそのように思えますね。しかし、そこが今回、改革されるわけです。


→次ページでは、書類の管理・保存の重要性についてご紹介します。

筆者紹介

山下明宏 Akihiro Yamashita
1963年東京都生まれ。税理士。現在、山下明宏税理士事務所 所長。TKC東京都心会所属、2011年より同会会長。「税理士が日本経済の土台を支える」という使命感を持ち、税理士業界の改革と中小企業の支援に没頭する毎日である。とりわけ次世代を担う税理士と経営者の育成には、真摯に取り組んでいる。
http://www.tkcnf.com/yamashita/pc/
http://www.berg-act.co.jp

『テキトー税理士が会社を潰す』 (山下明宏著)

 

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